2月・3月の演奏予定

一月はTEDxUTokyoに出たりしておおわらわでした。
大変遅くなりましたが、今年もよろしくお願いいたします。

以下2月・3月の演奏予定です。

2/21(土)
七田チャイルドアカデミー発表会 (closed)
乳幼児・小児教育の発表会にゲスト出演させていただきます。

2/21(土)
5años private live @ 月島(closed)

2/28(土)
文京区 国際交流フェスタ2015
場所:文京シビックセンター (都営地下鉄春日駅徒歩1分、東京メトロ後楽園駅徒歩1分)
無料

パフォーマンスステージにて、日本最大のベネズエラ音楽楽団Estudiantina Komabaのメンバーとして歌とパーカッションとフルートで参加します。Estudiantina Komabaの演奏は13時-13時半ですが、他にも面白い展示やパフォーマンスがたくさんありますので、是非時間に余裕を持ってお越しください。
※口笛は吹きません。

3/7(土)
Two Cats Two Dogs ライブ
場所:Asagaya Staccato (JR中央線阿佐ヶ谷駅北口徒歩1分)
開場19時 / 1部開演 20時 / 2部開演 21時
2,500円 (別途ドリンクの注文をお願いします)

武田裕煕(口笛・歌)
千葉岳洋(ピアノ)
川瀬佑司(ウッドベース)
平野淳(パーカッション)

武田の主宰するジャズカルテット(口笛と歌、ピアノ、ベース、パーカッション)です。素敵なバーでお酒とジャズをお楽しみください。食べ物もあります。別料金500円/人で食べ物の持ち込みも可(詳細はHP掲載のメニューをご覧ください)。
※席に限りがありますので、ご予約をおすすめします。までご連絡ください。

3/27(金)
5años (シンコアーニョス) ライブ
場所:カフェ・ムリウイ (小田急線 祖師ヶ谷大蔵駅北口徒歩5分)
開演19時
無料 投げ銭制

豊田健(クアトロ・ギター・バンドーラ)
牧野翔(マラカス・パーカッション)
北野遼(ドラム・パーカッション)
黒本剛史(エレキベース)
圓詞央里(マンドリン)
武田裕煕(フルート・歌)

Estudiantina Komabaから派生したモダンベネズエラ音楽ユニット、5años(シンコアーニョス)。都会的な洗練されたベネズエラ音楽を、「普通に聴く音楽」として普及することをモットーに演奏活動を行っています。カフェ・ムリウイは、屋上にあるログハウスのようなご飯も食べられるカフェです。アコースティックでのライブと、おいしい本場アメリカ風のハンバーガーをお楽しみください。
※席に限りがありますので、ご予約をおすすめします。までご連絡ください。
※口笛はたぶん吹きません。

口笛とジャズ

先日も告知したとおり、10月25日に阿佐ヶ谷でピアノとベースとのトリオでジャズのライブをやります。そこで、今回は口笛とジャズの親和性についてお話しようと思います。

口笛というのは歌と同じぐらい脳みそと直結しているので、頭の中にあるアイデアを手を通さずに直接音にすることができます。この強みが最も生かされるのが即興演奏ではないでしょうか。そして、即興演奏といえばジャズ。ですから、口笛とジャズというのは本来愛称がすごくいいはずなのです。しかし、世界に知られているジャズ口笛奏者は基本的に2人しかいません。いったいなぜでしょうか。そこで、まず口笛でジャズをやるとどんな風になるのか、聴いて理解していただくことも兼ねて世界の著名なジャズ口笛奏者の動画をいくつか紹介しようと思います。

まず最初はToots Thielemans(トゥーツ・シールマンズ)。ベルギー出身ですから、本来の発音は「トーツ・ティレマンス」でしょうか。ジャズを知っている人に口笛というとまず彼を思い浮かべるようです。ハーモニカ奏者として有名なジャズマンですが、もともとはギターを弾いていました。そのギターと口笛のユニゾンというスタイルで発表したBluesetteは、今でもジャズのスタンダード曲として親しまれています。彼は特にテクニカルな口笛を吹くわけではありませんが、ジャズのプロが頭の中のメロディーを口笛で吹いている、といった風で、なんともスムーズな音を出します。口笛での商業録音もかなりありますが、やはりあくまで副業レベル。口笛をジャズの舞台に持ち上げるまでにはいたりませんでしたが、もともとの知名度もあり、口笛でジャズをやってもいい、という空気を作ったのは彼ではないでしょうか。

お次がRon McCroby(ロン・マクロビー)。1980年代に口笛の演奏をはじめた彼は口笛一本でアメリカの有名なジャズフェスティバルに出たりするほどの技巧派口笛奏者で、レコード3枚、CD1枚を録音しています。彼のすごいところは、もともとクラリネット奏者として鍛えたジャズの感性と、他のどんな楽器とも対等に渡り合える超絶技巧を用いて、口笛がジャズで普通に使えるということを証明したことにあります。単純にアーティキュレーションの速さで言えば彼にかなう人はいないでしょう。特に、”The Other Whistler” (1984)収録のCherokeeは必聴ものです。惜しいことに10年と少し前に亡くなっていますが、ジャズにおける口笛の目指すべき指標を示した功績は評価されるべきだと思います。

上の2人ほど口笛で有名ではありませんが、世界的なフランス人ジャズピアニストのJean-Michel Pilc(ジャン=ミシェル・ピルク)はピアノを弾きながらメロディーを口笛で吹くというスタイルを使います。繊細というよりは太くどっしりとした音で吹く彼の口笛は、自分で弾くピアノの上に絡みつくように載ります。残念ながら、テクニカルでないことも相まって口笛界ではほとんど知られておらず、彼のファン以外はあまり口笛をやっているということも知らないようです。

そして、口笛界でよく知られているのがFrancesco Bonifazi(フランチェスコ・ボニファージ)。イタリア系アメリカ人の彼は、口笛奏者というよりも口笛を自分の音楽の一部として使っている、といったタイプのシンガーソングライター兼ギタリストで、ジャズに大いに影響を受けつつもジャズとは言い切れないようなジャンルの曲を書いています。指でほっぺを叩くアーティキュレーションは彼のトレードマーク。国際口笛大会でも一度優勝しています。

2011年国際口笛大会2位のMichael Bravin(マイケル・ブレヴィン)は米軍のバンドでトロンボーンを吹いているジャズマン。あまり一般に知られてはいませんが、マイケルの口笛ジャズはロン・マクロビーに次ぐレベルの技巧派演奏です。

 

いかがでしょうか。他の楽器と比べて遜色のない演奏ができるロンやマイケルのような口笛奏者もいる一方、やはり本当の意味で自在にジャズの即興に使える習熟度に達している奏者は少ないといえるでしょう。実は口笛は即興演奏との親和性が高い割りに、ジャズで求められるレベルの演奏技術に達するのが難しいのです。また、多くの口笛奏者が他の楽器のプロかそれに近いレベルの奏者であることを考えてみても、もともとジャズの知識や感性があった上で口笛「も」やってみたらうまくいった、というケースが多いようです。私ははもともとサックスでジャズを始めましたが、今では口笛のほうが圧倒的に技術レベルが高くなってしまいました(^3^)

技巧にこだわらないのであれば、トゥーツやジャン=ミシェル、フランチェスコのように口笛の音色を利用することに重きを置くこともなかなか面白い試みです。口笛は音域が高い分、かなりアンサンブルの組み方や他の楽器の演奏を気をつけてもらわないと浮いてしまうことがありますが、その点、トゥーツのギターとのユニゾンや、ロンのピッコロとのユニゾン(”Plays the Puccalo”(1983)参照)など、メロディー楽器をもうひとつ入れるというのは面白い解決策です。

口笛とジャズ。なかなか難しいですが、うまくいけばとてもよくマッチする組み合わせだと思います。10月25日、私の口笛ジャズもお楽しみに。ご予約はFacebookのイベントページから、またはHPに記載のメールアドレスまで直接ご連絡ください。

最強の管楽器、口笛(2):演奏技術

だいぶ前回から間が開いてしまいましたが、シリーズ後半の今回は、口笛の演奏技術の特徴について解説していきます。できるだけ口笛の演奏をやらない人にもわかるように心がけてはいますが、多少音楽用語など難解な部分が出てくるかもしれません。前半とあわせてゆっくり読んでみてください。

1. 自由なピッチコントロール

口笛の最大の特徴ともいえるのがピッチコントロールの柔軟性です。言い方を変えると、ピアノの鍵盤のように特定の音しか出せないのでなく、半音の間の音も自在に出せるので、声やフレットのない弦楽器(バイオリン族)、トロンボーンのように滑らかな音程変化(他の楽器や歌ではグリッサンド、ポルタメント、ピッチベンド、しゃくりなどと呼ばれます)ができます。さらに、バイオリンの弦やトロンボーンの倍音域のような制限がないので、練習次第では最低音から最高音まですべて滑らかにつないで出すことが可能です。一般的な楽器でそのような特徴のある楽器はほとんどありませんから、ピッチベンドに関しては口笛は最強なのです(笑) あまりそういう吹き方をすることはないでしょうが、表現力に幅が出せることは間違いありません。

一見すばらしい特徴のようで、実は口笛最大の難点もここにあります。ある音を出そうと思ったときに、目で見えたり手でコントロールしたりする指標がないので、自分の耳と口に頼らざるを得ないのです。そうすると、まず音感がよくないといけません。バイオリンの上手な人はたいてい幼少時から耳の特訓をしています。5~6歳から始めるのではもう遅いと言う人もいるぐらいです。口笛も、お手軽楽器とは言うものの、完璧な演奏を求めるのであれば本来はそのような英才教育が必要とされるのかもしれません(いつかそんな時代が来るのでしょうか)。また、いくら耳がよくても狙った音程がきれいにかつ一発で出せるように口の感覚も鍛えなければいけません。

なんだか口笛がとても難しいもののように思えてきましたね。ですが、もちろん高校や大学からバイオリンを始めて演奏活動をやっている人もいるわけで、必ずしも遅くからはじめたからといって悲観する必要はないのです。実は私も自分の音程のずれが聞こえるようになってきたのはここ1~2年のことですから、訓練次第で音程もよくなってくる可能性は十分にあります。

口笛をうまく吹こうと思うと、音の頭をしゃくりがちになりますが、できればきちっと出だしの音程を狙えるようになってからピッチベンドも効果的に使ってやりたいものです。これはビブラートにも当てはまることです。最初からビブラートをたくさんかけていると自分が正しい音程で吹いているのかどうかわからなくなってしまいますから、基本は音程のふらつかないまっすぐな音で吹く練習をすべきでしょう。

2. 各種アーティキュレーション

口笛の上達を図る際にかならず問題となってくるのが、速いパッセージの演奏です。上述のとおり口笛はピッチが連続しているので、何らかの形で音を区切ってやらなければいけません。これをアーティキュレーションと呼びます。

小中学校の音楽の授業でリコーダーを吹いたときに、「タンギング」というのを習ったと思います。「トゥー、トゥー」と舌を歌口あるいは上あごに当てて音を区切る技術です。口笛においては、舌先を浮かせたまま吹く技術を習得しない限りはこれを行うと音程に影響してしまうので、主にのどの辺りで軽く「ウッ、ウッ」とやることで空気の流れをとめます。これをブレスアタック、あるいは言語学の用語を借りてグロッタル・ストップと呼びます(正確にはブレスアタックは息の強さの変化だけで行うのでのどは使いません)。また、唇を瞬間的にすぼめて(完全には閉じずに)アパチュア(lip aperture-唇の穴の開きのこと)の変化で音を切る方法や、指で唇を叩いて音を切るリップ・タッピングなどがあります。

これらの技術に共通するのが、空気の流れ切ることで一瞬ですが無音の時間が生まれてしまうため、なめらかな演奏(スラー)が困難なことです(口笛におけるスラーの定義には諸説あるのですが、ここでは割愛します)。多くの作曲家にとってスラーは非常に大切な効果ですから、これができないというのは音楽的にも致命的なことです。

そこで、その滑らかなアーティキュレーションを実現するのがウォーブリング(warbling-小鳥のさえずり、トリル、細かなパッセージを演奏すること、などの意)と呼ばれる技術です。大まかに分けて舌のウォーブリングとブレスウォーブリングに分けられますが、どちらも原理としては口腔の容積を瞬時に変化させることで音を切らずにきれいな音程変化を実現させます。もともと語源の通り速いフレーズを演奏したりトリル(二つの近い音程を行ったり来たりすること)に使ったりするために習得することの多い技術ですが、ゆっくりなフレーズでも音を切らずに演奏するために用いることで他の楽器におけるスラーを実現することが可能になります。習得に時間はかかりますが、口笛の音楽表現をぐっと広げる大事な技術です。難点としては、種類によって使える音域が限られていたり、同じ方向に3音以上きれいにつなげるのが難しかったり、といった点が挙げられるでしょう。

3. 吹吸

口笛は吹いても吸っても音が出ます。ほかの管楽器から見ると、息継ぎをしなくてもよいというのは夢のようなことです。唯一ハーモニカが吹いても吸っても音の出る吹奏楽器ですが、これも音程によって分かれているので厳密には口笛だけに可能な技です。吹くときと吸うときで音色に差があるのが問題ですが、これも練習でかなり近づけることが可能です。また、交互に行うことでアーティキュレーションとして使えば、他の技術と比べて圧倒的に速い演奏が可能となります。これも口笛が最強の管楽器だと言える理由のひとつでしょう。

4. 特殊技巧

ほかの多くの管楽器と同じように、口笛にも特殊奏法があります。主なものとしては、フラッター(巻き舌のように舌を震わせるトレモロ)、グロウル(声を出して音を歪ませる)などがあります。特にグロウルは、声と口笛の両方の音程をコントロールできるようになると二重奏ができます。
また、重音奏法(二つ以上の音を同時に出す方法)も複数あります。これについてはまた別の記事で詳細を書こうと思います。

 

どうでしょうか、口笛という楽器の特性がだいぶお分かりいただけたでしょうか。ほかの楽器と比べてもかなり高いポテンシャルを持っているといえるこの口笛、これからの発展が楽しみですね。ぜひここに述べたようなさまざまな技術を習得して、楽器としての口笛にチャレンジしてみてください。

8月のライブ報告!

8/16日に赤坂Casa Classicaで「かっこいいベネズエラ音楽のライブ vol.1」と題してクアトロ・バンドーラ・ギターの豊田健、マラカスの牧野翔、ベースの黒本剛史とのカルテット編成でライブを行いました。そのときの様子をお伝えしようと思います!

お店のHPにも掲載していただきました。)

「かっこいいベネズエラ音楽」バンド。

「かっこいいベネズエラ音楽」カルテット。名はまだ無い

実はこのお店、昨年も演奏をさせていただいております。そのときは前後半に分けて、前半はピアノの西原侑里さんとクラシックを中心に、そして後半は今回も参加の豊田くん、そしてほかのエストゥディアンティーナ駒場のメンバーも交えて総勢6人で演奏しました。今回は4人ということで、出演者7人の前回とは違い集客にもかなり苦戦。と思いきや、前日夜時点で30人ほどのご予約をいただいていたはずが、増えに増えてあっという間に45人、お店のキャパシティをこえてしまい(ごめんなさい)超満員状態!この人数には狭すぎる会場でしたが、皆様文句も言わずにいてくださいました。このお店、演奏中も食事と飲み物を出していただけるスタイルなので、お店のスタッフさんにはぎゅうぎゅうの会場の中を縫うようにして注文を届けていただく形になってしまいました。

満員御礼!

満員御礼!

武田は口笛、ボーカルとサックスの演奏。本来ベネズエラ音楽に口笛は使われないのですが、(全世界でも口笛を積極的に音楽に取り入れてるのってアイルランドとブラジルぐらいじゃないですかね)クラシック音楽との交流から生まれたベネズエラのアーバンインスト音楽(都会の器楽)は本来の伝統楽器の枠を外れてバイオリン、オーボエ、フルート、クラリネットなどさまざまな旋律楽器を入れる文化があるので、口笛もアリだろうと。口笛でのベネズエラ音楽の演奏もかれこれ3年になりますが、最近やっとアンサンブルにマッチするようになって来ました。ただでさえ珍しい音楽なのに、クアトロやバンドーラ、ベネズエラマラカスなどの目新しい楽器に「チーズ削り」まで登場して、新鮮さという意味では非常に満足していただけたのではないかと思います。

(左から)各種マラカス、ベース、サックス(下のほうに隠れてる)、ギター、バンドーラ、クアトロ

(左から)各種マラカス、チーズ削り(とスプーン)、ベース、サックス(下の方)、ギター、バンドーラ、クアトロ

第一部はラテンアメリカで超絶技巧(速弾き)の好きな人に時々取り上げられるEl Diablo Sueltoをはじめ、五拍子の曲や超絶技巧のバンドーラにマラカス、そしてグルーヴィーなベースでのA Ultima Horaなどを演奏し、客席からはライブのタイトルのあまりのダサさにもかかわらず「かっこいい」コールの連発。演奏している側もだんだん自分たちが本当にかっこいいのではないかと錯覚して調子に乗ってきます。

20140816夜 武田 裕煕 002

しんみりした曲も、熱い曲も。

第二部の最初は豊田くんのギターと武田の歌と口笛だけのデュオでバラードを二曲。4人編成に戻ってからは、しんみりした曲と勢いのある曲を次々。ベネズエラのスタンダード、Pajarillo(パハリージョ)では豊田くんのバンドーラと牧野くんのマラカスがうなります。

バンドーラ(右)とクアトロ(左)

バンドーラ(右)とクアトロ(左)

コーヒールンバ

コーヒールンバ

興奮さめやらぬ中アンコールの「コーヒールンバ」では皆さんのラテンなリズムの拍手で会場は大盛り上がり。会場からベネズエラ音楽家石橋さんと古谷さんのサポートを得て最高のグルーヴでライブを終えることができました。お客様からは「また次があったら呼んでください!」「CDが楽しみです!」とありがたいお言葉の数々。ご来場いただいた皆様とCasa Classica様には大変感謝しております。これからもこのカルテットで活動していきますのでよろしくお願いいたします。最後に演奏の動画をひとつ。

それでは次の演奏をお楽しみに!

 

8月の演奏予定追加+阿佐ヶ谷JAZZ STREET参加決定

直前の告知になってしまいますが、今月もう一つ演奏が入ったので告知させていただきます。

8/18(月) 15:30- 杉並区 NPO法人CB杉並プラス ゆうゆう大宮前館(久我山駅徒歩10分)

http://www.sugi-chiiki.com/cb_suginami/content_disp.php?c=4dcca055879b8

入場料500円、お茶菓子付

過去に既に2回演奏させていただいている、公民館のような施設です。ジャズやクラシックやベネズエラ音楽はおあずけで、みなさんご存知の曲ばかり自分のクアトロ伴奏で演奏します。駅からちょっと遠いのがネックですが、よろしければお越しください。

また、阿佐ヶ谷Jazz Streetの地域のお店の企画する枠で演奏させていただけることになりました。

10/25(土) 16:00- 阿佐ヶ谷Staccato (駅北口徒歩1分)

3年前に組んだピアノの千葉岳洋君、ベースの川瀬佑司君とのトリオ「Two Cats One Dog」でジャズのスタンダードを中心に演奏します。私は口笛以外にも歌ったり口でトランペットの真似をしたりジャンベを叩いたりいろいろします。出来ればこの面子でレコーディングもしたいなぁ。

このほかにも次々演奏の予定が入ってくると思いますのでお楽しみに。連載予定の口笛コラムは8月末頃になるかもしれません。

8月の演奏予定

8月はベネズエラ音楽尽くし!口笛も口笛じゃないのもありますが、あつーい夏をカリブ海のそよ風で吹き飛ばしましょう。

8/2(土) 15:00-16:30
東京大学教養学部「ラテンアメリカ音楽演奏入門」成果発表コンサート
東京大学駒場キャンパス18号館ホールにて(京王井の頭線・駒場東大前駅より徒歩3分)
予約不要、入場無料

5年前から毎年(2年目以降はOBとして)出演しているベネズエラ音楽のコンサートです。一般の大学で音楽の演奏を学べる日本でも数少ない授業の一学期間の学習の成果を発表する演奏会。全くの音楽初心者も合奏を通して音楽の楽しみを知ることのできる貴重な場です。私は口笛こそ吹かないものの歌とサックスとフルートとマラカスでOBOG枠の演奏に参加します。無料なので是非お越しください。

8/16(土) 18:00開場、19:00開演
「かっこいいベネズエラ音楽のライブ」
Casa Classica(東京メトロ・赤坂見附駅徒歩5分)
ミュージックチャージ1600円、事前予約推奨

前述の授業から派生した大楽団Estudiantina Komabaから生まれたカルテット、名前はまだありませんが「かっこいい」がコンセプトです。こちらは口笛をガンガン使って世界で唯一の口笛とベネズエラ音楽のコラボを実現します。メンバーには日本一のベエズエラマラカス奏者でボリビア音楽のプロでもある牧野翔と、これまた日本屈指のバンドーラ&クアトロ奏者の豊田健、そしてEK古参のベーシスト黒本剛史、と日本でベネズエラ音楽を聴くなら最高峰の人材を集めました。私は口笛とボーカルとクアトロを担当します。

9月は多分お休みになるのですが、10月からはジャズトリオの活動も積極的にしていきますので皆様よろしくお願いいたします。

最強の管楽器、口笛 (1): 音域と音色、音量

と、かなり大袈裟なタイトルをつけましたが、このシリーズでは器楽的に演奏した場合の口笛の楽器としての特性を考察したいと思います。もちろん、他の楽器でもそうですが、できることとできないことには個人差があるのですが、理論的に可能なことをすべてできる猛者がいた場合の話をします。

1. 音域

口笛の音域は、上級者のほとんどにおいて3オクターブ以上になります。だいたいC5-C8を中心に、上下数音づつ幅があると思ってよいでしょう。通常より喉に近い位置のリードを開発することで低音域はC4、また高音域は口先や歯をうまく利用することでC9以上まで拡張可能なことが確認されているので、理論上は5オクターブ程度が最大となります。

他の楽器との比較を考えてみましょう。3オクターブ半あれば、だいたいの管楽器より広いと思ってよいです。フルートやトランペットが3、サックス(フラジオを使わずに)やオーボエが2.5であることを考えれば、全く見劣りしません。

それでもさすがに弦楽器にはかないません。4弦以上ある楽器、バイオリン属やギター属の楽器にはまず勝てませんね。ピアノなんかもってのほかです。

しかし、単純に音域の幅だけ考えるのであれば、口笛は素晴らしい旋律楽器です。問題として残るのは、音域の位置です。C5-C8というのは、だいたいピッコロと同じ音域にあたります。どんなジャンルにおいても、ピッコロをメインの楽器に持ってくるということは多くはありません。しかし、ちゃんと音楽界に一定の需要がある楽器であることも事実。加えて、口笛の音は実際の音より1オクターブ低く聞こえるという特性がありますから、そのうちフルートの代わりとして使う人がもっと出てくるといいですね。音域拡張に関しては違う機会に詳しい記事を書こうと思います。

2. 音量

音域と同時に考えなければいけないのが音量の問題です。全体的な音量が小さいのは言うまでもありませんが、音域ごとの音量の特性を考えないと曲によっては苦しむことになります。

理論上大きい音が出やすいのは中高音です。逆に、低音域や最高音域はどうしても大きな音を出すのが難しくなります。特に、中音域と低音域の間はリードが不安定なため、大きな音を出しにくくなります。吹き方によっては高音域も小さい音でしか吹けない人もいますが、これは高音の出し方に二種類あるからです。これについては割愛します。

音色のことを考えると、豊かな含みのある低音が大きければ楽器としては理想的なのですが、多くの笛系の楽器と同じでそこが弱くなってしまう。ですので、フルートの曲を吹く分には問題なくても、木管や金管の曲を吹くと曲によっては音量バランスが作曲者の意図したものと異なってしまいます。力強い低音を必要とする楽曲にはあまり向いていない楽器と言えるでしょう。

実は低音の方を得意とする口笛奏者も少なくありません。実際に私の知り合いでも驚くほどしっかりとした低音を吹く奏者が何人もいます。高音と違い、低音の限界は口の容積に依存するところもありますから、仕方がないとも言えるでしょうが、やはりここは練習して出せる音域に関してはしっかり音量を確保したいものです。高音で音量が出ないのも、曲によっては困ります。ここぞと言うところで盛り上がりにかけてしまってはもったいないですね。

理想的な解決方法は、とにかく全音域においてダイナミクス(音量の幅)を大きくすることです。そのためには低音域の息を無駄にせずできるだけ多くの息を出しつつそれを音に変換する練習が必要になってきます。この練習についてはまた別の機会に説明します。また、高音域を小さく吹けるというのも同様に大事です。これは、前述の二種類の高音域の吹き方を両方マスターすることで解決します。この解説に関しても、じっくり説明したいのでまた今度にまわします。

3. 音色の変化

口笛はほかの楽器に比べて純粋な音が出るので、音色の変化がつけにくいと言われています。それでも、耳がある程度慣れてくると音を聞いただけで誰が吹いているかわかるようになります。それでは一体、違いはどういうところに現れるのでしょうか。あるいは、どうやってつければいいのでしょうか。

まず考えられるのは口笛の音に対する息の音の割合です。クラシックをやるなら息の音は少ない方がいいでしょうが、ジャズやポップスで味を出したいなら息の成分が多少多くてもいいでしょう。息の音への変換効率を下げるためには、リード(音の発生源)から少しずれた位置に空気を当てる方法があります。口を緩くして息の量を増やすのがもっとも手っ取り早いでしょう。また、下の前歯の先に空気をわざと当てるという技もあります。口笛太郎氏の使う紙を折って唇に縦にあてがう簡易エフェクターのような技も音色を変えるのには手っ取り早いでしょう。これを使うときは、紙を当てる位置を中心からずらすほどノイズが少なくなります。

もうひとつの音色の変化要因は、音のコントロールにあります。もっとも分かりやすい例はウォーブリングの使用です。あのピロピロ感だけで雰囲気がガラッと変わりますね。実はウォーブリングにも種類が色々あり、音色がそれぞれ大きく違うのですが、それも割愛。ほかには、アーティキュレーション(音の切り替わり)、ビブラート(こぶしや震え)の種類と波長・振幅・位置、音の立ち上がり、音程(ピッチを高めにとるか低めにとるか)、しゃくりの使用などが個性のある音色を作る要素となります。特に中村弓哉氏に代表される唇をすぼめるタイプのアーティキュレーションは全く違った雰囲気を漂わせます。こういったバリエーションの組み合わせがほぼ無限にあり、まるで違う楽器のように音色を作り込めるのも口笛の楽器としての特性と言えるでしょう。

いかがでしょうか。口笛の楽器としての特色、長所・短所が見えてきたと思います。次回以降は口笛で使える実際の演奏技術の特色についてまとめていこうと思います。お楽しみに!!